宮ノ川 顕のブログ
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12.26 年末年始。 オレのような貧乏自営業者にとって、仕事が激減する恐怖の季節。僅か二ヵ月ほどで、数十万円の赤字が出ること必至。最悪の時期には100万円の赤字だった。それがこの二十年の間、毎年繰り返されたのだ。そして、今年もその状況に大きな変化はない。 クリスマスもショーガツもカンケーねえ。何がメリクリだ。何がアケオメだ。暢気にネンガジョーなんて書けるかバカ! そんな気持ちにもなろうってもんだぜ。 |
12.25 世間様はクリスマスだのイブだのいうけど、オレ様には何のカンケーもねえぜ。 |
12.24 あるところである書き手がこんなことを言っていた。 『リズムが出るのは分かるが、よほど強調したいところでなければ、代名詞はなるべく使いたくない。』 たいした修辞意識だ。どうりで老成した文章を書くと思った。感心した。 |
12.23 歴史に題を取った小説を書きたいという願望がある。 ファンタジーばかりというのは、やはり書き手として不満が残るのだ。 土浦藩に関流炮術というのがある。大筒を手持ちでぶっ放すので有名な砲術だ。その射手の若い侍と、彼のライバル。幼馴染で大筒作りを目指す鍛冶屋のせがれ、そして、藩主のお姫さまを主な登場人物に、時代小説を書こうと思ったことがある。 『でも書くには取材とかで大変だと思いますけどね』 『大変だと思うなら止めましょう』 編集は、分かったようなことを言って、そのままボツにしたが、どんな小説だって書くのは大変なのだ。それどころか、書く価値のある小説ほど、書くのは大変なものだ。 |
12.22 つくばの洞峰公園に行った。一年ぶりだ。 |
12.20 田母神元航空幕僚長が落選したという。 ネトウヨは所詮ネトウヨで、右派勢力にはなり得なかったということらしい。 オレは知り合いの剣道三段に『日本武士道党』を結成して国政に打って出ろと、いつもけしかけている。駅前で三年間街頭演説をすれば、議席のひとつくらい獲れるのではないかと思っていたのだ。 でも、田母神閣下が最下位で落選というなら、やはりダメかもしれない。 |
12.19 肩は凝るは、頭痛はするは、腰は痛てえは、もうボロボロ。 頼むよ、マジ。 |
12.18 『飢えた子に、文学は何ができるか』 そりゃ、何にもできないに決まっている。文学が誰かのために何かできるなんて、僭越も傲慢もいいところだ。 たとえ飢えた子にパンを与えられたとして、それで何かできたなどと思ってはならない。 人は人に何もしてあげられない。それが基本だ。たとえ親子であってもだ。 そこを勘違いするからおかしなことになるのだ。 書き手は読み手を救済できない。 けれども、読み手は書き手に救済されることがある。 だから、するべきことをするだけだ。 |
12.17 拙著『斬首刀』の舞台でもある加波山に登ってきた。 |
12.16 気仙沼在住で友人の官能小説家、小鳥遊葵氏が、飲食店を再開した。 先の津波で全て流されてしまった店を再興したのだ。 繁盛することを祈らずにはいられない。 いや、執筆に差し支えるから、ほどほどがいいのかな? |
12.15 オレは粘着質だからしつこく言う。 特攻隊員を主人公にした反戦小説が何百万部も売れて、それを原作とした反戦映画も大ヒットして、それらを読んだ人、見た人の多数が涙を流し、戦争はしたくないと思ったそうだが、だったらなぜ、憲法を改正し、自衛隊を軍隊にして、集団的自衛権を容認しようとする政党が、衆議院選挙で大勝したのだろう。 |
12.13 こういう言い方はしたくないのだけれども、アマチュアの書き手による小説の批評で、『伝わらないので、もっと書き込んだ方がいい』というのを目にすることがある。 『もっと』というのがどのくらいか分からないが、たとえば、50枚の作品を80枚にするというのであれば、それは見当違いというものだ。 読者に伝わるか伝わらないかは、長さの問題ではない。どれほどたくさん書いても、伝わらないものは伝わらない。それどころか、書けば書くほど混迷の度合いを増すだろう。 読者に伝わらないのは、そういうことではない。もっと別の決定的な何かが欠けているか、文章の流れが違う方向を向いているのだ。 伝わるときは、たった一行で存分に伝わるものだ。 それを探すことが肝要であり、唯一の道である。 |
12.12 数学が好きだ。全学校生活において、常にクラス最低レベルの成績だったし、今でも九九すら言えないけれど、文学なんかよりずっと数学が好きである。 NHKなどで数学関係の番組をやっていると必ず見る。とはいえ、たいていは途中で眠ってしまうのだけれども。 オレの脳味噌はかなり少ない。そこで、一般的な知識の吸収を諦めて、その大半を小説に使うことで、ようやく文学賞を貰える程度になった。 かつて少年ジャンプに『奇面組』という漫画が連載されていた。主人公は『筋肉大移動』と称して、上半身の筋肉を下半身に移動する技を持つ。それを使うと走るのが滅法早くなるのだ。それに似ている。 もっとも、そんなことをしたらバランスが崩れてかえって遅くなることは明白だ。オレが時折りおかしなことを口走ったり、奇行にも似たことをするのは、やはり無理な脳味噌の使い方をいしていることに原因があるといえる。 数学が好きだといいながら、そのテレビ番組の途中で眠ってしまうのもそのためだ。一般的な容量の脳味噌を持つ、大多数の人には理解できないと思うが、オレの脳味噌はその容量が少ないがために、明らかに数字を拒絶している。だらか無理に受け入れようとすると、シャットダウンするのである。数字がゲシュタルト崩壊することなどしょっちゅうで、だから絶対にレジの仕事はできない。 こういうと屁理屈だと思われるだろう。でも、屁理屈でもなければ嘘でもない。九九も言えないのに数学が好きだという現象が、それを逆説的に証明している。つまり、オレが数学に心惹かれるのは、脳が拒絶するが故の渇望なのだ。 |
12.11 ある場所に閉じ込められたふたりの男が登場する物語。 ひとりは、非常にまじめで、結婚したばかりの妻が心配しているに違いないと、何とか脱出しするために、様々な試みを繰り返している。 一方、もうひとりはいわゆるワルで、犯罪を犯して逃げる途中に迷い込んでくる。ここは閉鎖空間で、警察も入ってこられないと知り、むしろ好都合だと、居座っている。 途中まで書いて、知り合いの女性に読んで貰った。オレはワルを主人公に書いていたのだが、彼女は真面目な男を主人公にした方がいいという。ワルは脇役としては魅力的だが、主人公にすると感情移入できないのだそうだ。特に女性の感覚からするとその気持ちは強いという。 なるほど、いわれてみると分かるような気がする。 女性はワルが嫌いなのだ。いや、脇役として、つまり他人事として見る分には良くても、主人公として、自分が感情移入する相手としては不向きだということだ。 十代半ばくらいの若い時期、ワルは意外に女性にモテる。知らない世界への憧れと、性的な興味がそうさせるのだ。子供の頃は、同じ年齢なら男が圧倒的に幼いということもある。 が、その一時期を過ぎると、話は違ってくるらしい。『離婚しようと思っている』そういった途端、親しかった女性があっけなく去っていったことがある。会ったこともないのに、口説いたりしねえよ。オレは思ったが、実はそうではなくて、つまり、離婚を考えるような男を危険視したのだろう。生み育てる性としての本能だと思う。 読者は主人公に非常に厳しい。特に男性の主人公に対して、女性読者はそのような傾向が強い気がする。 ちょっとくらい不幸な生い立ちであろうと、困難があろうと、不幸があろうと、簡単に諦めたり、ワルになったりを許さないのだ。 もっと頑張れ。まだまだできるはずだ。そのくらいでくじけてどうする。家族はお前を頼りにしているのだぞ! さまざまな重圧が主人公にのしかかる。自殺に逃げるなどもってのほかなのだ。 太宰を例に出すまでもないが、甘やかせば堕落し、つけあがるのが男の本質だと見ぬいているのかもしれない。 確かに、自殺するのは圧倒的に男が多いという。女性はそんな簡単にはくじけないのだ。 でもね、でもさ、そうはいってもさあ、と、オレは思うのだけどね。 そう思うこと自体が甘えなのだと言われそうだ。 |
12.10 物語の骨格はシンプルであればあるほど強度を増す。一見複雑なストーリーに見えても、中心を貫くのは一本の丸太でなければならないということだ。 井上ひさし氏は、その丸太を、『文章の中心思想、文章の燃料』だという。物語を要約できるかどうか。そこにひとつのポイントがあるそうだ。化身でいえば、池に落ちた男がそこで生き抜くために四苦八苦する話、とひとこと説明できるということ。 今書いている話は、いくらなんでも複雑に過ぎるようだ。というか丸太がなくて枝ばかりのような気がする。再構成した方が良さそうだ。 |
12.9 人生、何もかもがラストチャンスに差し掛かっている。 これでダメなら・・・ ダメだったらどうする。 どうする、オレ。 |
12.8 鳥撮りに行く。 |
12.6 車検で16万円。高い。株でひねり出したからいいようなものの、高すぎる。ありえねえ。 |
12.4 原油価格が下がったのに、ガソリン価格がそれほど下がらない理由について、マスコミは円安がどうとか、備蓄がどうとかいうけど、オレは違うと思うよ。 |
12.3 衆議院選挙。 小選挙区制は好きになれない。 中選挙区制にして、当選者人数分の投票(二人区なら二票)にして貰いたい。 政治なんて白黒つければいいってもんでもないだろう。 |
12.2 肩凝り、腰痛、痛風。 上中下と身体が痛い。 まあ痛風は発作が出てないから、今は痛くないが、いつ再発してもおかしくないだろう。 |